変ト長調で作曲されたこの曲は、右手による主旋律の全てが(第66小節の2拍目のヘ音を除いて)黒鍵によって演奏されることからこの通称がつけられている。後年になって付けられた通称であるが、ショパン自身もこのことは意識して作曲しているという。華やかな曲で演奏機会も多いが、ショパン自身はあまり高く評価していなかったようで、クララ・ヴィークがこの曲を演奏したことについて、「黒鍵のために書かれたということを意識して聴かないとあまり面白くないこのような曲を、なぜわざわざ選んだのか」という意味のコメントを残している。(1839年4月25日のフォンタナへの手紙[4])